ゲームしている人のブログ

デジタルゲームとその研究に関することを書いていきます

2019-09-01:久々の生存報告

こんばんは、Kです。

リアルで色々あったので、ブログもう一度やろうかなーと思います。

  • 仕事の内容がゲームの中のコンテンツをいじいじする系から、会社で出してるアプリの広告出し分けをいじいじする系になりました。
  • 異動する直前期にやった仕事で「ゲーム研究の勉強しててよかった」とふんわり思うことがあって、「少しでもいいからちゃんとゲーム研究の本勉強するかー」と思い立ちました。
  • 異動先業務関連の本読んでて「この本を早めに読んでおいた方が前の業務で活かせたなあ→ゲームプランナーが業務に即活かそうと思ったらどの本読めばいいかガイド的なのないのヤバくね(難癖)→それっぽいの仕事用に作るかー」と思い立ちました。
  • 一人暮らし初めて一年半、ようやく生活サイクルだったりお金の使い方だったりが固まってきて「勉強するのにジョ○サンいってこのくらいの金使ってこのくらい時間使う余裕がある」というのがわかってきました。
  • 「アウトプット大全」読んだら「アウトプットしないと成長しないよ」と言われました。

というわけで、ブログ再開します。いつか名刺代わりになったらいいな。

今日の愚痴:色んなビジネス分野の本を「スマホゲーム制作・運営」という観点からどう読むといいか知りたい

今日『いちばんやさしいデジタルマーケティングの教本』(2017)って本を読んだんですよ。

どういう本かって言うと、「デジタルマーケティングとはなんぞや」から「色々あるけどどう使い分けるといいの」だったり「じゃあ色々あるけどどうやって運用していけばいいの」だったりの話をしていく本です。

その中で役に立つなあ、と思ったのが、

  • 買ってもらえない理由を潰して買ってもらう、という考え方
  • 自社メディアやネット広告、SNS広告ひっくるめて「トリプルメディア」という考え方
  • Chapter3「ペイドメディアの広告効果を最大化しよう」、Chapter5「購入に至るまでの消費行動について学ぼう」、Chapter6「トータルなデジタルプランニングに向けて」全般

あたりで、Chapter3は直接異動先業務と関係あるなあと思ったので役に立ったんですが、それ以外のところはゲーム運営の話としても通じる部分があったので(例えばLessen23の「顧客ステータス」という考え方は課金率落ちてたらその問題をどう切り分けてどう解消していくかの施策考える手がかりになると思うんですよね)、ゲーム運営に放り込まれたはいいけど特に研修とかなく実務アンド実務で仕事覚えていくことになりその後の将来のビジョンがちょっと見えてこなさそうな人が読むのにオススメです。

というのはどうでも良くて。

一番の気付きは「スマホゲームって課金ポイントに向けた劇場型デジタル広告じゃね」ってところだったんですよ。別に本に書いてあったわけじゃないですが、「どうやって広告通じて人に物買わせるか」って話は「どんなゲーム体験積ませて課金ポイントに誘導するか」って話に近いし、「顧客ステータスで消費者を分けてそれぞれに見合った売上アップにつながる施策を考える」って話は「アプリ起動状況や課金状況でユーザーを分けてそれぞれに見合った施策を考える」って話に近いんですよ。(デジタル)マーケティングの知識がスマホゲーム運営の知識に応用できてるんですよね(あとこの本読んでようやくお偉いさんの出すアプリ運営の指示出しに説得力があるのか理解した)。

あくまで「そう見立てることができる」という話で、全ての話が全てスマホゲームに応用できるわけでも無いんですけど、少なくとも「スマホゲームをどう運営したらいいか」と考えるよりも、「スマホゲームを劇場型デジタル広告と見立ててどう運営したらいいか」と考えた方が、アイデアのフックが多くていいですよね。

ただ、「スマホゲームは劇場型デジタル広告だー」と見立ててもそれ以外の展開が難しいんですよ。「じゃあどうしたらアプリの課題解決できるのか」「どうしたら面白いコンテンツ作れるのか」「そもそもどうやって面白いゲーム作るの」という話は、デジタルマーケティングの知見だけじゃどうにもできないんですよね。多分。

で、それ以外の展開考えて運良くなにかに見立てることができたとしても、今度はそれぞれの見立てで得た知見をどう統合するかが問題になってくるんですよね。あと、見立てることの限界もどこかで来ると思います。

そうなった時に、「他分野の知見を統合することができ(特定問題に対してどの分野のビジネス書の知見が解決に近いか一発で見極めたい)」「未知の領域についても既存の知見をもとに解体する(見立てが思いつかなくてもなんとか乗り越えたい)」ための手がかり、知見が欲しいんですよね。

まあ単純に言えば、「面白いゲームをどう作るか」についての本はよく見るけど「それが売れない時にどう改善していくか」について書いた本が見当たらなかったり、違う専門分野の本読んだほうが解決早し深い話もしてくれるというのがままあったり、上の仕事できる人が大体他業種からの転職組でなんかモヤッとすることがあったり、あと「ゲームプランナーオススメの本!」がそもそもこれ教養レベルの話で(自分の)実務に役に立たねえみたいな思いすることがあったりして、いい加減に「ゲームプランナーとして仕事するならこれ一冊読んどけ」だったり「ゲームプランナーの仕事でこういうことに悩んだらこれ読んどけ」みたいな案内が欲しくなった、という話です。

ゲーム制作・運営の話を他の専門分野の話で解体していきつつ、ゲーム業界独自の業務知識体系を組み立てていけると、自分が成長できたり業務引き継ぎとか楽になったりするのかなあ……